一般的に”夫の母親”という意味で使われることの多い「姑」や「義母」。
同じ意味の言葉なのに、なぜふたつの呼び方があるのか気になりますよね。
というわけで今回は、
- 姑・義母の違いとは?
- 姑・義母の使い方
など、今さら聞けない「姑」と「義母」の違いについてまとめてみました。
「姑」と「義母」の違いとは?
まずはじめに「姑」と「義母」を国語辞典で調べてみました。
姑(しゅうと・しゅうとめ)…夫、または妻の母
義母(ぎぼ)…血のつながりのない母親。義理の母。妻、または夫の母など。
「姑」は”配偶者の母親”という意味だけですが、「義母」には血の繋がりがない母親、つまり”養母”の意味も含まれています。
たしかに、綾瀬はるかさん主演の人気ドラマ「義母と娘のブルース」での「義母」は、育ての母(継母)という意味で使われていますよね。
「姑」の読み方と意味
「姑」という漢字には、「しゅうと」「しゅうとめ」というふたつの読み方があります。
ですが、「しゅうと」は同じ読み方である「舅(配偶者の父親)」のことを連想させるため、「姑」は「しゅうとめ」と読むのが一般的です。
昔は「姑(しゅうとめ)=夫の母」「外姑(がいこ)=妻の母」という使い分けをしていた時代もありましたが、現在は「姑=夫・妻の母」という意味で統一されています。
とはいえ、既婚男性が「うちの姑が…」なんていうとなんとなく違和感を感じてしまいませんか?
これは日本特有の「結婚したら妻は夫の家に入る」という古い文化によって、「姑=夫の母」という意味として使われるようになったといわれています。
なので、男性が妻の母親を呼ぶときは「義母」「妻(嫁・女房・家内)の母親」というほうがしっくりくるでしょう。
また、「姑」と聞くとなんとなく、同居している夫の母親、意地悪というイメージがありますよね。
これはドラマなどで取り上げられる「姑」のイメージが定着し、
- 姑=同居している夫の母
- 義母=別世帯の夫の母
という意味で使われることが多くなったといわれています。
泉ピン子さん主演の大ヒットドラマ「渡る世間は鬼ばかり」で描かれている嫁姑戦争の影響かも!?
とはいえ、それはあくまでも一般的なイメージなので、同居・別居などは関係なく使っても間違いではありません。
義母の読み方と意味
「義母」の読み方は「ぎぼ」で、「お義母さん」は「義」を読まずに「おかあさん」と読みます。
「義母」には、
- 血のつながりのない母親
- 義理の母
- 妻、または夫の母
などの意味がありますが、一般的には「配偶者の母親」として使われることが多いでしょう。
意地悪なイメージのある「姑」に比べると「義母」のほうが少しやわらかいニュアンスに感じますよね。
また、個人的な感覚ですが、「義母」と呼ぶ人は20代以降~の幅広い世代、「姑」と呼ぶ人は40代以降の世代が多いような気がします。
20代の既婚女性が「うちの姑が…」と言ってるのをほとんど聞いたことがありませんからね。
姑と義母の違いとは?
ここで「姑」と「義母」の違いとはいったい何なのかをまとめてみます。
姑…配偶者(妻・夫)の母親
- 夫の母親という意味で使われることが多い
- 同居しているイメージ
- 意地悪なイメージ
義母…血のつながりのない母親、義理の母親、配偶者(夫・妻)の母親
- 養母(継母)という意味もある
- 夫・妻の立場に関係なく姑という意味で使われる
- 「姑」と比べると「義母」は嫁姑関係が良好なイメージ
姑と義母の大きな違いは、配偶者の母親という直接的な意味のある「姑」に対し、血のつながりのない母親=養母の意味もある「義母」というところです。
一般的に「姑」は既婚女性が使う場合が多く、また、意地悪・同居しているイメージの違いなどが挙げられます。
では、次に姑・義母の使い方・呼び方についてみてみましょう。
姑・義母の使い方
「姑」という言葉は、身内(親族)以外の人と話すとき、話し相手に対して「へりくだって使う表現」として使われるのが一般的です。
なので、話し相手が近所の人や職場の上司などの場合は「姑」、友人などの親しい人と話すときは「義母」、姑本人や身内(親族)に対しては「お義母さん(おかあさん)」というふうに使い分けましょう。
たまに姑のことを「お姑さん」という言葉を使う人もいますが、「お姑さん」という表現はあくまでも「他人の姑」のことを指す表現なので、間違えないようにしましょうね。
まとめ:「姑」より「義母」を使う人が圧倒的に多い
「姑」と「義母」。
意味や違いはさておき、Twitterなどを見ていると「姑」より「義母」という表現を使う人が圧倒的に多いんですよね。
また、女性専用のコミュニティ「ガールズチャンネル」でも、
- 姑のトピック⇒426件
- 義母のトピック⇒530件
と、圧倒的に義母のトピックが多いのが分かります。
「姑」より「義母」を使う人が多い理由としては、
「同居していない」
「比較的若い世代」
「姑というニュアンスが古い感じがする」
などが挙げられますが、明確な理由は分かっていません。
「姑」という表現を使う世代は、結婚してすでに数年~数十年経っているでしょうし、SNSを利用している人も少ないでしょうからね。
というわけで今回は、「姑」「義母」の違いや使い方についてご紹介しました。
今まで気にならなかったし、知らなかった!という人はぜひ参考にしてみてくださいね^^
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